英語のアルファベットには、名前と音があります。皆さんが普段聞いたり、発音したりしているアルファベットA(エー)、B(ビー)、C(シー)等は、名前の部分にあたります。長母音を除くほとんどの場合は、一つ一つのアルファベットが結合し単語になった時、音として発音することができません。そのため、多くの人々が英語の音を理解するために使用している習得方法のひとつが、日本の中学校等で学習している単語として音を暗記していくことです。しかし、一つ一つの単語の発音を暗記していくことになれば、新たな語彙や単語が出現するたびにその発音を覚えていかなくてはならず、たいへんな作業になっていきます。
自然に英会話ができるようになるには、耳にした英語(音)をそのまま英語で理解することが大切になってきます。そこで、英語を話すための基盤となる音を習得していくことがもっとも重要なポイントとなります。この音の部分をフォニックス(音声認識)といいます。単体の音、そして複数の結合した音、さらに規則的に複合した音を発声できるようになることで、暗記することなく、不規則な発音以外の大半の単語を発声することができるようになります。
当校では、最初の数年はさまざまなアクティビティーやカリキュラムに組み込まれた学習方法を通じて、フォニックスの基礎を習得してもらうことに多く時間をかけております。日本語の50音はすべて、口元の動きの変化を除くと、ほぼ同じ部分から音を発しますが、英語の音は、口、唇、舌、喉、おなかなど、身体のさまざまな箇所を使って音を発します。そのため、発音が微妙に違うだけで、単語や文章の内容や意味が変わり、相手に自身の意思が伝わらなくなったり、また誤まった方向で理解されることがあります。そこで、フォニックスを理解することにより、日本人にとって発音することが難しいとされる"L"と"R"の音の違いや、"A"、"O"、そして"U"のように非常に似かよった音の発声、または"E"と"I"の音の違い等を体で習得することができ、ひとつひとつの単語や文章を正しく相手に伝達することが可能になります。
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